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広島口唇裂口蓋裂研究会
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コラム

One Team



口唇口蓋裂の赤ちゃんを出産後、多くのご家族は少なからず不安な気持ちになります。そんな時、西宮の歯科医師山本一郎先生に「元気な赤ちゃんおめでとう!」そう言われ、一瞬「元気な赤ちゃん?」と戸惑ったがとても嬉しかったんです、そう聞かされたのは口唇口蓋裂患の子供を持つご両親からでした。

山本一郎先生は口唇口蓋裂は治る病気だから大丈夫だよ!という意味を込めたのではないかと思います。

口唇口蓋裂は合併症によっては重度な症状もありますが、多くの場合、口唇口蓋裂以外は健康体の患者さんが多い疾患です。
とは言え、初めて自分の子供に口唇口蓋裂の赤ちゃんを持ったご両親にとってそれは簡単に理解できる事ではないと思えます。
出産後なぜ我が子が口唇口蓋裂を持って生まれてきたのか考えるとき、ご両親にもポジティブな人、ネガティブな人がおられ、様々な考えがあるかと思われます。しかし口唇口蓋裂を持って生まれてきた以上、完治に至るまでやるべき事を一つずつクリアしなければなりません。
我々医療人に出来ることは、その患者さんやご家族に寄り添い、その子たちが一番良くなる治療方を考え、施術させて頂くそれに尽きます。
口唇口蓋裂治療は一度始まるとお子さんが成人する頃までの長いお付き合いとなります。
授乳するのための装置や歯列矯正装置を使ったり、構音訓練をしたり、節目節目で手術を受けたりと大変な一面はございますが、最後はお子さんが社会へ出て、家族を持つところまで見届けられる事ができるよう、患者さん、ご両親、我々医療人が『One Team』としてタッグを組んで行けたらと思います。

たくさんお話をして、理解を深めながら完治へ向けて共に歩みましょう。             

               
こじま矯正歯科 
小島將督