口唇修正について Part1

今週はあちこちで入学式があったようです。
新しい学校の門をくぐられた子どもさん、ご父兄様、おめでとうございます。これから楽しいことがいっぱいあることを願っております。
 
 本日は口唇修正について一言
唇裂の子供さんは折にふれて修正手術をすることがあります。私は就学前にある程度いい形にしてあげられたら、という思いで年長さんで修正することが最近多くなっています。
 顔は高校生ぐらいまでは成長していきますので、あまり早期に何度も修正することを勧めるものでは決してありませんが、新しい社会に入る前に左右差などはある程度治せるものは治してあげたいと考えています。

片側唇裂の場合
 特に顎裂のない唇裂だけの場合は小学校入学前にかなり左右対称に近くできるように思います。
 顎裂があり、顎に段差のある場合は小鼻が下垂したり、引っ込んだり、鼻腔底がくぼんだりしていることが多く、一筋縄ではいきません。
 矯正歯科に早期からいかれている患者さんは顎の形を整えるまでは口唇鼻の修正はしないほうがいい、といわれている方も多いと思います。
 鼻腔底の陥没はたしかに骨移植すると改善することが多いです。しかしながら小鼻の下垂は骨移植だけではなかなか対称まで持っていきにくいのが現状です。鼻腔底も小鼻の麓も必ずしも骨で盛り上げないといけないわけではありません。その部分に軟部組織を充填するだけでも十分改善することは可能で、その場合は骨移植まで待つ必要はありません。
 よって顎裂があり段差のある子どもさんの年長時修正手術が最近
増えてくるようになりました。小学校あがる前にある程度いい形にしてあげる、骨移植の際、小鼻や鼻腔底のことを考えなくてもよいなどの観点からこの時期の修正はメリットはそれなりにあると考えています。
 矯正の先生、他の手術をしている先生の間では手術時期に関して色々意見もあることと思います。ご意見お聞かせください。
 また手術を受けた方、受けようか迷っている方なども意見をいただければ幸いです。

 両側唇裂修正の話はまたの機会に

[12] 木村得尚 (2009/04/09 Thu 21:53)

[12] 口唇修正について Part1 木村得尚 2009/04/09 Thu 21:53reply
┗[54] Re: 口唇修正について Part1 三児のパパ 2009/06/27 Sat 21:56
┗[56] Re^2: 口唇修正について Part1 木村 2009/06/29 Mon 06:51