粘膜下口蓋裂という病名は若干あいまいで、典型例は軟口蓋真ん中部分が縦に薄くなり、のどちんこが二股に分かれています。過去にそれが気づかれていない場合は先天性鼻咽腔閉鎖不全の病名が適しているかもしれません。ただしそのような場合も部分的に筋肉の走行異常があるかもしれない、などの理由で粘膜下口蓋裂の病名がつくことがあります。
すべての発音で鼻漏れしているのであれば手術なり、エイドを装着しての練習がいると思われますが、アー、エーなど閉じている発音があるなら、練習して効果があるかどうか確認するのは順当なことだと思われますし、3ヶ月と目途をつけて、あまり進展しないなら手術などのほかのことを考慮するというのも適切な考えと思われます。
ダウン症の子供さんの場合、知能的な問題で訓練がゆっくりしか進まないのはある程度仕方の無いことですが、ぎりぎり閉じるか閉じないかで練習するより、しっかり閉じる環境を作って練習した方が急がばまわれで早道かもしれません。
口腔内の状況をみないと何ともいえませんが、軟口蓋がしっかり動いているのにもれているのであれば物理的うしろまで届いていないので早めに手術しましょう、という話になるかもしれません。
軟口蓋の動きが悪くてもれるのであればリフティングエイドを装着して軟口蓋を持ち上げての訓練になるかもしれません。
質問の答えといたしまして
構音を正常に近づけるためのステップアップとして手術が必要となれば年齢はあまり関係ありません。
手術のメリット、デメリットは難しい話で、手術の中身によっても違ってきますので、手術を受けると決まったときにその先生に聞くのがよいでしょう。
[100] 形成外科 木村得尚 (2010/10/01 Fri 10:26)