小学生の息子が夏休み中に、顎裂部へ骨移植しました。
退院後の食事でまだ1ヶ月経っていないのですが、固い食べ物とはどんな食べ物なのでしょうか。
主治医の先生にも聞いてみたのですが、う〜んと返答に困っているお感じでわからずじまいだったもので、お聞きして申し訳ないのですが。
あと先日ピザを2度ほど食べに行ったのですが、引きちぎる感じのピザだったので今更ですが大丈夫だったかなと不安になってしまいまして。
小学校の給食では献立表を見てみたら、揚げ物系でも汁に浸ってる感じだったり、手でちぎって食べれるパンだったのですが、そういう感じの食事内容だったら大丈夫だと思われますか?
乱文申し訳ございませんが、教えていただけると助かります。
[264] マグ (2016/09/02 Fri 13:42) mail
一般論で答えたほうがいいのか具体例で答えたほうがいいのかわかりかねます。
病院ごとに指導内容が異なると思いますがマグさんは当院で手術を受けられたのでしょうか?
[265] 形成外科 木村 (2016/09/02 Fri 20:19)
ありがとうございます。
先生によって考え方が違うので、色んなご意見を伺いたく思いました。
できれば先生の考える具体案を教えていただきたいです。
[266] マグ (2016/09/03 Sat 00:47)
口唇裂の手術の際、粘膜、筋肉、(皮下組織)、皮膚と3〜4層で縫合しますので、傷が全層で裂けることはまずありません。ところが顎裂骨移植の場合、1ミリ程度の厚みの粘骨膜を1層で縫合するだけです。しかも骨をしっかり移植しているときは結構緊満して張力がかかります。ちょっとした刺激で傷が裂けます。ほかの場所なら裂けてもまたくっついてくれればいいのですが骨移植部は裂けると骨がこぼれ落ちたり、そこから移植骨へ感染を起こしたりするので厄介です。
机の角などに太ももをぶつけると内出血をおこすことがあっても多くの場合打撲で済みます。ところがおでこをぶつけると結構裂けて血がでます。歯ぐきはおでこと同じで硬いもの同士がぶつかると間に入った皮膚や粘膜は結構裂けてしまいます。歯ぐき付近の縫合部も同じです。
骨移植前にその周囲の乳歯は抜いてもらうことがあります。縫合部付近に歯がないと硬いものをかみ切ったりするとき直接縫い目に硬いものが当たることになるので特に要注意です。おかき、おせんべい、硬い板チョコ、硬い前歯で噛み切るものなどは要注意です。
ただ傷はおおむね3週間もすれば開きにくくなりますので、そこからは当院では食事制限をしていません。それまでは硬い食べ物以外にゴマ、ふりかけなど縫い目の隙間に入るものは厳禁としています。またパンや最中など硬口蓋にへばりつく食べ物は舌で口蓋をこそげながら食事を後ろに運びますので基本中止です(歯ぐきより後ろに縫合線が来ない場合はあまり関係ないのですが、個々に食事をそこまで区別できないので入院中は一律パンや類似品は中止としています)。
あとは糸のついている部分の歯ブラシでの歯磨きは中止しています。当院では吸収糸で縫合していますが3週目ごろに抜ける糸は抜いています。
参考になりましたでしょうか。
[267] 形成外科 木村 (2016/09/03 Sat 13:29)
とても勉強になりました。
今の主治医の先生のことは人柄と技術は信用しているのですが、毎回術後は気にせず普段通りの食事や生活で大丈夫というお考えなので、個人的に色々と勉強したのですが口唇・口蓋の手術に比べ情報が極端に少なかったため、どう術後の生活を過ごせばいいのか不安で不安で仕方がありませんでした。
こちらの事も調べていくうちに最近ようやく辿り着いたのですが、もう少し早く相談していればよかったです。
退院後、パンやゴマ食べていました。。。
骨移植したところが裂けたなどは見てわかるのでしょうか。
一度目の退院後の検診では問題なしでしたが、退院後のケア不十分だったこと反省です。
定着されることを願っていますが、もし再手術となったときは木村先生から教えていただいたことを守りたいと思います。
[268] マグ (2016/09/03 Sat 15:55)